犬の殺処分をゼロにできる?現状と今後の課題について

殺処分 犬の殺処分について

日本において年間何頭の犬が殺処分されているかな?

そんなふとした疑問を感じ、ネット検索したのがつい数年前。

「犬の殺処分年間1万6千頭」(2015年調べ)

そのあまりにも大きな数字に、「どうして?」という疑問が先に頭に浮かび、その殺処分の具体的な悲惨さをイメージできなかったことを今でも覚えている。

ご挨拶が遅れました。

犬人(INUBITO)編集長のケータです。

この記事では、そんな「日本の殺処分の現状と課題」「殺処分をゼロにできるのか」という疑問について解説していきたいと思います。




日本における殺処分の現状

一昔前の日本では、多くの犬が殺処分されていました。

例えば2004年度の犬の殺処分数は15万頭と、耳を疑うような数の犬が処分されていました。

しかし、近年では2012年の動物保護法の改正や民間の動物保護団体の増加、努力により大幅に殺処分数は減少しています。

2017年度には犬の殺処分数が初めて1万頭を割り、今後も減少傾向が予想されています。

ちなみに、殺処分の定義としては「各地方自治体が動物保健センターから引き取った動物を処分すること」です。

保護された犬の8割は、所有者(飼い主)が不明であり、保護されてからたった2日間~1週間程度施設に収容されてから、殺処分されるのです。

殺処分の方法についてはまた違う記事でじっくりお話しようかなと思うのですが、多くの人が思い描いている「安楽死」のような処分方法はあまりとられておらず、二酸化炭素(炭酸ガス)による窒息死で殺処分している自治体がほとんどです。

炭酸ガスには麻酔作用があるから安楽死的に処分ができるという見解もありますが、残念ながらその殺処分を目の当たりにした人からはそのような印象は語られません。

もがき、苦しみ、死んでいくのです。

殺処分

犬の殺処分はゼロにできる?

それでは、犬の殺処分を日本において「ゼロ」にすることは果たしてできるのでしょうか?

答えは、「可能性はあるがまだまだ遠い未来の話」です。

2018年に東京都では初めて「殺処分ゼロ」を達成しました。

しかし、実際のところは「人に譲渡できる状態にある動物」という括りでのみの話で、噛み癖があったり病気持ちの動物はこの範囲外となり、殺処分されているのです。

その他の都道府県に関しては殺処分数の減少はできていても、その数は年間数十頭~数百頭に及んでいるところがほとんどです。

例外として、神奈川県のように病気や噛み癖などの動物の状態に関わらず「直近の数年間殺処分ゼロ」というところがあるのも事実です。

噛み癖は訓練次第で改善できるし、病気も治療することができる。

なにより、そんなマイナスポイントがあっても引き取ってくれる人は必ずいるという情熱の元、ボランティアや保護施設のたゆまぬ努力により実現されているのです。

実際にはなかなかできることではないというのは何となくわかりますよね。

犬を保護し、エサを与え、糞尿を掃除し、譲渡するための告知をしたりイベントを開いたり。

多くの犬をすべて譲渡するためには、多大な資金と労力が必要になります。

日本のすべての都道府県で神奈川県のような活動ができるかといえば、現状は「不可能」と判断するしかないでしょう。

殺処分

犬の殺処分ゼロに向けた課題

犬に限らずですが、動物の殺処分を日本全国でゼロにするための課題としては、日本人に「殺処分」をもっと身近に感じてもらうことが第一歩となるのではないでしょうか。

きっと多くの日本人が、アフリカの難民のように「外の世界で起きている出来事」という認識でいるのではないでしょうか。

「日本で年間何千頭~何万頭の動物が殺処分されている」というニュースはどこかで耳にしていても、具体的なイメージは持っていないのです。

この「犬人(INUBITO)」というメディアでも今後発信し続けますが、多くの媒体や団体がその事実を現状よりもしっかりと発信し、それを継続していくこと。

そんな「殺処分の現状」をもっと広めることができれば、行政の予算拡大や保護施設やボランティアの増加、そして「動物を死ぬまでしっかりと面倒見る」という意識を高めることに繋がり、時間はかかりますが「殺処分ゼロ」の世の中を作ることができるのではないでしょうか。

他にも、ペットへのマイクロチップ埋め込みを義務化することで迷子犬や迷子猫などを減らし保護される動物自体を減らすといった動きも重要ですよね。

最後に一つだけ注意点を。

四児の父である編集長ケータの経験上、幼児や小学校低学年の子供には「犬の殺処分」という事実は大きなショックになり得るので伝えるのは控えたほうが良いと思います。

命に関わる残酷な問題や課題と向き合わなければならないので、小学校高学年、もしくは中学生以上になってから伝えるようにしましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

殺処分されている犬が多く存在しているという事実は知っていても、真剣に向き合って考えたことがない人は多いはずです。

ぜひこの記事を読んで何か感じるものがあった方は、今よりも少しだけ「犬の殺処分」に目を向けていただければ幸いです。

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